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「生殖補助医療の法案化をめぐる日本産科婦人科学会の歴史的役割」
-根津医師と日産婦の和解について-
法学博士・桐蔭横浜大学教授 
弁護士 遠 藤 直 哉


生殖補助医療部会の審議
 平成15年4月10日、厚生科学審議会の生殖補助医療部会は最終の審議を終えた。この長期間の審議の結果は、生殖補助医療に関わる医師や患者にとって、予想外に後退した悪法(案)というべきものを生み出した。本来、過去の事例や経験を基にさらに調和のとれた医療の発展を支えるべきであったが、明らかに現状より生殖補助医療を抑制する面が強くなっている。日産婦は、その再生により、生殖補助医療を支えるための柔軟なガイドラインを作ることにより、このような悪法(案)の成立を阻止するか、改定させなければならない。日産婦は、会員が苦労しながら、悩める患者のために生殖補助医療を切り開いてきたことを評価し、これを支援する役割を担うべきである。飯塚理八元会長らの輝かしい業績を後退させてはならない。筆者は根津訴訟を担当し、FROM(1)議長として活動し、部会に対し意見を提供してきたが、部会案の問題点は下記のとおりである。
  (1)  出自を知る権利について
   部会案では、15才以上の者は、提供者の氏名、住所も含め情報の開示請求をできることとした。出自を知る権利は、子が自分のアイデンティティーを確立するために、絶対的に必要なものか、この重要な議論が欠けている。親が、不幸にして子を手放さざるを得ない状況(戦争、貧困、病死、不倫、若年出産等)は、繰り返し現れてきた。しかし、子は出自を知り得なくても、たくましく生き抜いてきたのである。むしろ、養親により温かく養育されたか、差別や虐待に苦しんだかが、子にとって重要である。子が差別や虐待にあう時、出自を求める場合が多い。
 これに対して、生殖医療により生まれた子は、子を渇望した親により育てられるが故に、差別や虐待にあうことはあり得ず、出自を知る権利の必要性は低下する。
 しかし、出自を知る方法を選択し得る余地を残すことは妥当である。提供者は、親が子に出自を告知し、子が提供者に面会する等について事前に同意する場合には、これを認める方法もある。これにより親は、提供を受けるときに、情報開示をする提供者か、これを認めない提供者か、のどちらかを選択し得ることとなる。
  (2) 兄弟・姉妹からの提供について
 部会案では、匿名性の保持(精子・卵子・胚を提供する場合には匿名とする)を唱えている。しかし、兄弟・姉妹からの提供を認めるべきである。提供において、匿名性の保持が絶対的であれば、出自を知る権利も絶対的に否定されねばならないこととなる。すなわち、出自を知る権利も、匿名性の保持も絶対的条件ではなく、相対的条件に過ぎないことを理解すべきである。第三者からの提供と親族からの提供においては、利用者にとってどちらが提供を受けられ易いか、利用者がどちらがより好ましいと選択するかの問題である。
 子にとっては、身近の親族の方が良いと感ずるか、親族より見も知らぬ第三者の方が良いと感ずるかという問題である。常識的には、第三者の場合には、親族よりはやや不安感があるであろう。慶応大においては、学生の提供を受けてきたが、親族からの提供もより容易な道、妥当なものとして実施されてきた。
(3) 胚の提供について
 精子・卵子の提供を原則として肯定すれば、胚の提供の必要性は極めて低下する。これに対して、部会案は前者も後者もすべて制限する結論となった。
(4) 代理懐胎について
 部会案では、代理懐胎は禁止され、「代理懐胎のための施術と施術の斡旋」を刑事罰とした。しかし、本年3月6日フジテレビ「とくダネ!」において、本邦で初めて代理出産の患者の姿が放映された。また、FROM総会では、日本の依頼者により、米国のユダヤ教の代理母が、人類愛に貢献する宗教的精神に基づき出産した事例が報告された。いずれも、代理母の自信に満ちたメッセージが伝わってきている。
 代理懐胎については、条件付賛成とすべきである。京都大学名誉教授である星野先生も強くこれを主張されている。母親が、子宮のない娘のために出産する例、兄弟同士で代理出産をする例、あるいは米国のように宗教的人類愛に基づいて代理出産を行う例などである。すなわち、子宮がない女性をボランティア精神でこれを助けるための行為である。このような代理懐胎に対して刑事罰を課するとする法案は、近代法の原則に合致するものではなく、憲法違反にまでなるであろう(2)。
[1] 刑事罰とは、行為者の身体の自由、生命を奪うものであり、民事法や行政法よりも適正手続(デュープロセス)が厳格に遵守されなければならない。刑事法は、様々な角度から十分な議論をされた上に、その内容が適正・合理的でなければならない。
[2] 刑事罰における被害法益は何かが問題となる。被害者は子供でもなく、代理母でもなく、どこに被害者がいるのであろうか。単に、親の決定の問題等があるだけである。このような問題というのは、民事事件において解決できるものであり、刑事法における被害者とは言わない。公序良俗または社会的法益といわれるものは、その法益が具体的には何かを突き詰めて考えなければならない。
[3] 公序良俗に対する犯罪とは、例えば姦通罪である。姦通罪は、一夫一婦制度を維持するための刑罰であった。被害者は夫であり、加害者は妻(と間男)であった。そこでは、夫のみが被害者として保護されるという差別があった。そこで、近代においては、一夫一婦制度の維持は民事法や戸籍法によって守られるが、刑事罰を課さなくなった。また、道徳・倫理には刑事罰を課さないという原則が確立したからである。売春の場合には、売春する男女を罰する法制度は少なくなり、罰しないという法制度が優勢となった。売春婦が、貧困からの被害者であるとすれば、被害者を罰することはおかしいことになり、同様に、真の加害者であるピンハネ営業行為をしている者に刑事罰を課するという制度が主流となっている。
[4] このような分析を通じて見ると、代理母に関しては、不当な利益をあげている者のみを処罰することが適切な法政策となろう。
(5) 手続の問題点
厚生労働省の専門委員会及び生殖補助医療部会の審議がなぜこのような消極的なものになってしまったかは、以下の点に問題がある。
[1] 患者の声を十分に聞くことがなかった手続きに問題がある。
[2] 生殖補助医療に深く関わってきた鈴木元会長、飯塚元会長、根津医師などの事例や意見を十分に検討することがなかった。
[3] セントマザー産婦人科医院の田中温医師(専門家委員会委員)は、根津医師の紹介により非配偶者間体外受精を行っていたにもかかわらず、そのような事実を公表せず、部会において十分な議論を掘り起こすことは出来なかった。
[4] パブリック・コメントを求めていながら、この内容を検討したり、議論したり、聴取することもなかった。
2 昭和58年会告の意味
 日本産科婦人科学会の昭和58年会告のその主たる目的は、配偶者間における体外受精を公式にスタートさせるものであった。この会告は必ずしもその他を禁止する目的を持っていたわけではない。それ故、その後、非配偶者間の体外受精及び代理母が禁止されるものと考えられてきたこと自体に問題があった。
(1) 飯塚元会長は、58年会告を発表したとき、プレスコメントにおいて、数年後にはこれを見直すという説明をしている。それは、当時、体外受精について極めて批判的であったマスコミに対し、暫定的に作成した会告であったからである。
(2)

その後、飯塚先生は、日本不妊学会より、日産婦に対して58年会告を検討するよう申し入れた。また、平成5年以降、飯塚先生自らが再三にわたり改正を申し入れている(1)。
 しかるに、日産婦は全くそのような検討を始めることがなかった。日産婦の多数は、生殖補助医療に関与していない医師である。しかしながら、生殖補助医療に従事している医師を中心とすれば、より患者のニーズと社会の意識とのバランスのとれた会告を作成することができたはずであった。

(3) 慶應義塾大学を始め、その他でもAIDを長期にわたり継続していたのであり、体外受精が進歩したときに、非配偶者間体外受精を行わないなどということはあり得なかった。
(4) 日産婦は、なぜ58年会告の見直しに着手しなかったのであろうか。日産婦の執行部の責任が極めて重大であったと共に、日産婦を構成する多数の会員にもその責任があったことは明らかである(2)。日本における伝統的な血統主義、生殖補助医療に対して批判的なマスコミの中で、日産婦と会員自体が萎縮していたというべきであろう。
(5) そのような中で、生殖補助医療は、慶應義塾大学だけではなく、スズキ病院、クリニック飯塚、セントマザー産婦人科医院、加藤レディスクリニック、広島HARTクリニック、諏訪マタニティークリニックなど、主として大病院以外においてめざましい発展を遂げるに至った。このような状況の中で、日産婦は、会告自体の在り方について、本来次のように検討すべきであった。
[1] 方法論
学術集会、委員会、評議委員会、総会等、あらゆる場所において、多数回にわたり、徹底した議論を行うべきであった。残念ながら、このような手続きがとられていない。単に、少人数の倫理委員会に任せてしまうというやり方では、到底このような大きな問題を解決することは出来なかったのである。
[2] 内容
生殖補助医療の規制は、許容か禁止かのオール・オア・ナッシングの規制ではなし得ないものであり、事例研究を通じ、その中から緩やかな、様々な多様な方法を検討すべきであった。
[3] 会告の拘束力
会告を制定するとしても、やはりオール・オア・ナッシングでは無理である。会告自体の拘束力が問われなければならない。鈴木教授、飯塚教授、セントマザーの田中医師など、AIDを実施してきた先生方が、非配偶者間体外受精を行わなかったということはあり得ない。慈恵医大では、海外で卵子・精子の提供を受ける患者に協力し、出産を実施してきた。学会自体もこのような先生方を調査し、除名などしたことはない。日産婦自体が患者の利益を侵害する会告の拘束力を強いものとは考えていなかった。この点では、日産婦の消極的な黙認路線の運用は正しかったといえる。
 しかし、生殖補助医療の現状を追認する形で広く認めるガイドラインを作るべきであったが、その積極策を打てなかった。
(6) このような状況で、根津医師が非配偶者間体外受精を公表し、公然と日産婦の方針を批判するに至り(3)、日産婦はこれを除名するに至った。なぜ除名するに至ったのであろうか。58年会告の拘束力が弱いものである限り、これを除名し得ないはずである。しかし、公然と認めるか、認めないかに迫られ、黙認路線では処理し得なくなった。そこで、公然と批判されたため、発展し続ける生殖補助医療を広く認める積極策を打てないまま、本来あるべき適正手続を経ず、かつ十分な議論を行うという道をとらず、除名するに至ったのである。
3 根津医師による訴訟と和解
 このような経過の中で、根津医師は、日産婦に対し、除名無効の訴訟を提起した(1)。しかし、日産婦や医師が患者のために奉仕するという本来のあるべき道に戻るために、双方の歩み寄りの末、和解が成立した。
(1) 和解の条項
[1] 原告は、被告学会の原告に対する除名処分に対し、何らの異議を述べない。
[2] 被告学会は、本和解成立時から1年間の原告の行動に照らし、再入会を拒否する正当な事由がない場合には、原告の再入会を認める。
[3] 原告は、被告学会に再入会した場合には、原告学会の会告等、被告学会のきまりを遵守することを誓約する。
[4] 原告は、その余の請求を放棄する。
[5] 原告と被告学会との間には、本和解条項に定めるものの他、何らの債権債務がないことを相互に確認する。
[6] 訴訟費用は、各自の負担とする。
(2) 日産婦の見解
これに対し、日産婦は以下のとおり見解を発表した。
「本日第17回裁判期日において学会の提案したとおりの内容で和解が成立した。
原告の請求は、
[1] 除名処分を無効とし、原告が被告の会員であることを確認する。
[2] 全国版である読売新聞、朝日新聞、毎日新聞並びに学会の機関誌に2回謝罪広告をなせ。との2点である。
しかし、和解条項1項で、「原告は、除名処分に対し、何らの異議を述べない。」4項で、「原告は、その余の請求を放棄する。」となっているとおり、原告の請求はいずれも認められなかった。
しかしながら、学会は@根津医師も同じ産婦人科医であることA除名処分から約5年経過していることB再入会後は、会告を遵守することを誓約していることC1年間の観察期間があること等を考慮し、高い見地から、寛容の精神をもって今一度根津医師に会員として復帰の機会を与えることにしたものである。」
(3) 根津医師弁護団の見解
これに対して、当方根津医師の弁護団も、以下のとおり見解を公表した。
 「平成15年2月26日、東京地方裁判所で和解が成立しました。和解は、双方の互譲により成立するものであり、円満な解決の形をとるため、当日、当方は記者会見を行ないませんでした。
 これに対して、日産婦は厚生労働省で記者会見をし、自らの主張が認められたとの意見を公表しました。また、新聞報道等で、和解の趣旨について理解不足も見受けられました。それ故、本件は和解により円満解決したことを前提としつつ、当方も、和解についての当方の立場を公表することとします。
(1) 本件は、根津医師の行った非配偶者間体外受精が、昭和58年会告に違反するとの理由で除名がなされたものであるが、非配偶者間体外受精自体が社会的に認知された結果、和解となったものである。それ故、根津医師の先駆的役割が認められたものである。
 通常の和解のとおり、双方で歩み寄った和解内容となったので、今後、根津医師と日産婦の新しい関係が築かれるものと思われる。また、今回の訴訟は、会員にとっても患者にとっても、生殖医療を考える点で、大いに意義があったものと考える。裁判所が忍耐強い和解の労をとられたこと、及び日産婦の理事の方々が真摯な審議をされたことに感謝申し上げる。
(2) 日産婦は、根津医師の再入会を認めたものであり、結論としては、除名を撤回したと同じ内容となった。当方は、高裁、最高裁までの長期間をかけて復帰するより、早期復帰を選択し、実質的勝訴を獲得した。「除名につき異議を述べない」との和解の文言は、当方が日産婦の立場に配慮したものである。
(3) 「学会の決まりを遵守する」とは、組織に加入していれば、会の規則(例えば会費納入義務)に従うという一般論を明記したに過ぎない。訴訟にて勝訴し、復帰しても同じ結果となる。
(イ) 「学会の決まり」の内、会告は、組織上のルールとは異なり、患者の利益を直接に拘束するものである。ガイドラインとしての意味はあるが、強い拘束力を認められるかは疑問である。現に、これに抵触した例は多々あるものの、直ちに除名とされてきたわけではない。除名されたのは、根津医師ただ一人である。
 今後、会告は緩やかなガイドラインであり、患者の権利を侵害できないとの趣旨を明確にしていく予定である。
(ロ) 会告の内容は、会員の多くの意見を反映されたものではないので、今後も議論を喚起し、改定を求める予定である。
(4)

本件訴訟においては、会告の成立に必要な議論が充分にはなされていなかったこと、総会において報告事項としてのみ上程されたことが証明され、総会決議への違反をもって除名することは困難であることが明らかとなった。これが、和解が成立するに至った大きな理由である。
 それ故、今後は、会告は患者の立場に立って様々な角度から検討されない限り、会員への拘束力を強化することはできないと思料する。

(5) 日産婦は、「1年後に再入会を拒否する正当な事由がない場合には、根津医師の再入会を認める」こととなった。「正当な事由」とは何かが問題となる。
(イ) 本件和解の前に、根津医師は代理出産を公表し、「代理出産」(株式会社小学館出版)を出版している。にもかかわらず、日産婦が和解に応じたことは、代理出産の施術の公表が和解に障害とならなかったといえる。それ故、原則として、生殖補助医療等の患者のための施術は入会拒否の「正当な事由」に当たらないと考える。
(ロ) 再入会を拒否する「正当な事由」をめぐり、1年後に日産婦と話し合いをすることになる。仮に、双方の意見が異なるときには、最終的には訴訟により決着をつけざるを得なくなる。再び訴訟とならないために、多くの会員を含めて、協議により解決するものと予想される。そのようなプロセスの中で、日産婦及び全ての会員と共に、医師の社会的役割を議論していくことが可能となり、そのような手続きが望ましいと思料する。」
4 結論
 以上により、日産婦の新しい柔軟な運営が大いに期待できる。日産婦は、生殖補助医療の現状において、適切な面を追認していく積極策をとることも期待される。また、多くの会員が、患者の権利を抑圧し、医師の治療を不当に制限する法律に反対することとなろう。
 不妊患者は社会の少数者であり、人々やマスコミの意識は極めて古い血統主義にとらわれている。このような中で、日産婦は患者を救済する道を探りつつ、会員は長期間かけて、徐々にこれを拡大する努力をすることとなる。外国で高額な施術を受けられない者は、国内での救済を求め続けるであろう。これを救う医師は、名声を得なくても、患者に感謝されつつ信頼関係を強めるであろう。そのようなとき、被害者と呼ばれる者は誰もおらず、また、現実に制裁に動く者もいないであろう。いかなる法律も、人間の強い愛の絆の中では機能しないであろう。
 
  ■文献・注
(1) 妊娠・出産をめぐる自己決定権を支える会、FROMホームページhttp://www.japanfrom.org
(2) 遠藤直哉「生殖医療に対する刑事罰に反対する」『産婦人科の世界』54巻5号13頁、医学の世界社、2002年
(3) 飯塚理八元会長は、平成14年8月19日、日産婦の常務理事会において下記メモを提出され、日産婦が積極的対応をしていないことを批判された。
「日産婦との関わり」
昭和58年日産婦「体外受精・胚移植に関する見解」その作製にあたった一員である。
平成2年、日本不妊学会理事長として「顕微授精」推進方を日産婦に申し入れ、時の高見澤会長がこれを応諾された。
平成4〜5年、日本不妊学会理事長として代理母について検討方をお願いした。
平成5年、時の谷澤日産婦会長宛に「会告における見解についての見直しについて」を提出したが正式な応答は頂いていない。
平成6年、「XY精子選別法には、未だ安全性は確立されていないので、当分の間パーコールを使用しないこと」と会告で布告された。その前に武田理事をお呼びして日本不妊学会と合同でパーコールの安全性を説明したはずなのに突然の決定となった。
平成7年毎日新聞紙上に7月28日号に夫以外の精子での体外受精の出産例が掲載された。水口日産婦会長のコメントも掲載されている。この件について、日産婦倫理委員会、常務理事会は如何対応されたか? また、実施者に対して如何されたか?
平成10年、根津君、学会会告違反で除名となる。時の藤本倫理委員長宛(平成10年8月5日)に谷澤会長宛の意見書、日本不妊学会での代理母の検討、パーコール使用中止などの経緯を申し上げ、お返事を頂いた。
平成13年HIV除去精液で授精(鳥取大学)の出産例、他に新潟大学でも同様例の出産。本法は慶應義塾大学病院で開発したパーコール洗浄法を基としているが、学会での対応は如何されたか?
荒木日産婦会長宛に「パーコールの中止の見直し」を要請し、お返事を頂いた。
10 平成13年5月、厚生省審議会のメンバーだった方々および根津君と朝日新聞の座談会に出席し、私見を述べた。
11 FROM「妊娠・出産をめぐる自己決定権を支える会」が立ち上げられた。第1回総会は平成13年10月に開催された。現在まで3回開催され、本年10月に第4回を予定している。
12 60歳女性の出産−米国で卵子の提供を受け(代理母出産情報センターの斡旋)、B大学病院で出産したが鷲見代表によると以前から同様の妊婦の管理をお願いしている(既に10数例となる)、この際、時の荒木日産婦会長のコメントも掲載されている(日本経済新聞:平成13年8月7日)。この事例に対し、常務理事会は如何お考えになられるか?
13 平成14年、死亡した夫の保存精子で妊娠した未亡人の事例があり、これに対しての常務理事会の見解は、またsingle mother希望例については如何お考えか?
このように次々と起こる事例に対して会員は戸惑うことが多いが、それに対する指針を仰ぐのに何処にお聞きすればよいのか、お示し頂ければ幸甚です(参照・飯塚理八「21世紀への提言」『産婦人科の世界』54巻1号117頁、医学の世界社、2002年)
(4) 日産婦において積極的提言をする者は極めて少ないが、その例外の一人として柳田洋一郎先生が存在する。同氏は、平成15年度日産婦代議員に当選されたので、日産婦への批判者も多いはずである。柳田洋一郎「生殖医療の議論には「現実の直視」が必要」『産婦人科の世界』54巻1号55頁、医学の世界社、2002年
(5) 根津八紘「日本の生殖医療の現実とあるべき姿」『産婦人科の世界』54巻1号37頁、医学の世界社、2002年
(6) 訴訟における重要な争点について、弘中絵里「日本産科婦人科学会の会告とは何か」『産婦人科の世界』54巻9号61頁、2002年、医学の世界社。