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保証協会及び中小企業総合事業団−道路公団と同じ失敗を告発する
  平成16年3月4日付
「保証協会及び中小企業総合事業団−道路公団と同じ失敗を告発する−小泉内閣の改革は、全く進んでいない」
 保証協会は、金融機関を通じて、長期かつ低利の中小企業向け融資として行われてきた。しかし、今回のデフレにおいて、債務者が支払を延滞したときには、保証協会が代位弁済をすることとなり、保証協会による過酷な取立が始まってきた。代位弁済制度は、保証協会に限らず金融機関の貸付を肩代わりする制度である。デフレ経済下において、企業再生の場面で、代位弁済した保証協会、サービサーなどが短期の取立、貸し剥がしを行ってきた。代位弁済制度そのものが、問題であり、廃止すべきである。しかるに、現在保証協会は、以下の通りの問題を抱えている。

(1) 保証協会は、損害金として14%〜6%までの高額な損害金を取り立てている。当職の経験した事件では、担保権があるにもかかわらず、10年間の弁済猶予を拒否し、5年間で6%の損害金を支払え、支払わない場合には競売すると、強烈に脅かしをかけてきた。平成16年3月5日ついに裁判所においてこれを押しつけられることとなった。裁判所の調停委員も全く債権者寄りであり、裁判所の調停委員も金融問題には無理解であることが明らかとなった。

(2) 上記のまじめな債務者とは別に、問題であるのは、保証協会が、小泉内

閣のデフレ対策と称して、金融機関と共に極めて安易な貸付を実行し、詐欺的な借受人に融資を行ってきたことである。これにより、中小企業総合事業団は、再保険者としての立場から、巨額の保険金を保証協会へ支払うこととなった。その結果、中小企業総合事業団は、4000億円の赤字を抱えるに至っている。保証協会は、銀行、借受人と一緒になって放漫貸付をして、いわば保険金(税金)をだまし取ってきたことになる

(3) 中小企業総合事業団は、理事長以下通産省官僚の天下りである。保証協会の監督官庁は、通産省、東京都、金融監督庁である。当職が、小泉総理、通産大臣、東京都知事に対し、損害金6%反対を訴えてきたが、結局、すべてが癒着しており、保証協会の強引な取立を阻止することは出来なかった。

(4)

道路公団による高速道路料金が驚くほど高いのと同じように、保証協会の損害金が高くなっている。

(5)

本来、デフレ対策としては、債権の元本をカットすることが必要であるにもかかわらず、これを主張しなくとも、全額弁済をする債務者に対し、損害金6%を取ることは、全くデフレ対策の逆行となってる。以下が当職が総理大臣、金融財政監督大臣、通商産業省大臣、東京都知事に宛てた手紙である。



                                  平成16年2月19日

〒100-8914

東京都千代田区 永田町 1−6−1 内 閣 府

内閣総理大臣 小泉純一郎 殿

(同文を金融財政監督大臣、通商産業省大臣、東京都知事にも送付済)

東京都新宿区新宿1丁 目17番2号

第三遠藤ビル3階

遠藤・萬場総合法律事務所

電話 03-3350-5885 FAX 03-3350-5070

桐蔭横浜大学教授・法学博士    

弁護士  遠  藤  直  哉

 enaoya@blue.ocn.ne.jp


質問書及び依頼書


 当職は、従前から、小泉内閣のデフレ対策が極めて不充分であること、経済の収縮を阻止するために金融機関・RCCの取立を緩和すべきであることなどを提言してきました(当職ホームページ http://member.nifty.ne.jp/endo-law/ 参照)。本書では、さらに、東京信用保証協会などの公的金融機関の損害金について、下記のとおり提言致します。

1 東京信用保証協会の代位弁済後の損害金(他の公的金融機関の損害金も同じ)は、契約書記載の年14%では過酷であり、市場金利と同様の3%以下にすべきである。元利の支払を遅滞した債務者の長期分割弁済については、低利の損害金(金利)にすべきはデフレ対策としても必要なことである。

2 具体例として、当職の下記担当事件につき、強力な指導をされたい。

    東京簡易裁判所 平成15年(特ノ)第○号特定調停申立事件

    申立人 K商事有限会社(代理人:当職)

                (民事再生申立事件認可済)

    相手方 東京信用保証協会

  本件では、当方が5年間で元本全額(3824万円)を弁済をするにもかかわらず、損害金6%を頑固かつ執拗に要求し、当方の主張である3%を拒否し、次回調停期日に成立させないときには担保物件を競売にすると恫喝されております。当方の主張である3%にされるよう、強力に指導されたい。

3 質 問

 (1) 公的な金融機関(東京信用保証協会など)が、市場金利以上の6%の金利を要求することは、公的な高利貸しの遂行を認めることになるが、監督官庁はこれを認識しているのか、認識しながら許容しているのか。許容する正当な理由はあるのか。政府や東京都の広報文言に矛盾しないのか。

 (2) 東京信用保証協会は、無担保債務者には損害金1%の処理もしているのであり、また、民間金融機関(ノンバンクも含め)でも延滞利息・損害金を3%前後にしている。当職は、担当事件としてその証拠を保持している。

   市場原理としては、有担保債務者への貸付利息は、無担保債務者への貸付利息より低いのが通常である。東京信用保証協会が市場原理に反することを実行する正当な理由はあるのか。

 (3) 東京信用保証協会は、巨額な放漫貸付をしたり、詐欺被害を受けつつ他方で過酷な取立をし、公的機関としての存在意義が疑わしい。ホームページでもその実体は不明である。東京信用保証協会の貸付資金の源資、貸付先、不良債権、損害金の実態などの情報開示は国民にされているのか。今後されるのか。

 (4) 高利貸しのようなことをする公的機関は廃止すべきではないか。

 (5) 公的機関の損害金を抑制する法令を設定することを検討するか。

 以上のとおりご依頼申し上げると共に、担当部署よりの回答を、当職宛必ずされたい。

以 上
草々